作成日:2020年8月月14日

オーバーナイトリターンと日中リターンの分解分析

株式リターンを前日終値から当日始値までのオーバーナイトリターンと、当日始値から当日終値までの日中リターンに分解し、それぞれの統計的特性と収益源泉の違いを分析した。対象はTOPIX500構成銘柄で、分析期間は2005年から2020年までである。集計の結果、全期間の平均リターンの約70%がオーバーナイト部分で発生しており、日中リターンの寄与は30%にとどまることが明らかとなった。この現象は米国市場で報告されている先行研究と整合的であり、取引時間外の情報反映がリターンの主要な源泉であることを示唆する。さらに、銘柄特性(時価総額、ベータ、個人投資家比率)によるオーバーナイト・日中リターンの差異を分析し、日中リターンが特に負に偏る傾向がある小型株において、市場マイクロストラクチャーの影響が大きいことを示す。