シティグループ経済サプライズ指数(ESI)の日本版を独自に構築し、マクロ経済指標の発表値が市場予想を体系的に上回るか下回るかという情報が、株式市場リターンの予測に有用かを検証した。構築にあたっては、GDP、鉱工業生産、消費者物価指数、失業率、機械受注、短観DIなど主要20指標の発表値とBloombergコンセンサス予想の乖離を標準化し、3ヶ月の指数加重移動平均で集約した。2008年から2021年までのデータを用いた分析の結果、ESIの水準および変化方向がTOPIXの1ヶ月先リターンに対して弱いながらも有意な予測力を持つことが確認された。特にESIが極端な負値から反転上昇する局面では、その後の株式リターンが高い傾向が見られ、景気の底打ちシグナルとしての有用性が示唆された。