作成日:2021年8月月30日

暗号資産と日本株市場の動的相関分析

ビットコインおよびイーサリアムと日本株市場(TOPIX、日経225)の相関構造を動的条件付き相関(DCC-GARCH)モデルにより分析した。分析期間は2017年から2021年までで、日次リターンデータを使用している。全期間の無条件相関は0.10〜0.15と低水準にとどまったが、DCC-GARCHによる動的相関は特定の市場環境で大きく変動することが明らかとなった。特に2020年3月のコロナショック時には相関が0.5以上に急上昇し、リスクオフ局面での分散効果の低下が確認された。一方、暗号資産市場固有のイベント(規制強化、取引所トラブル等)に起因する下落時にはクロスアセット相関が低水準を維持しており、下落要因の性質が相関構造を規定することが示唆された。分散投資におけるクリプト資産の位置付けについて、相関の時変性を踏まえた実務的な考察を行う。