隠れマルコフモデル(HMM)を用いて日本株市場のレジーム(局面)を「低ボラティリティ上昇」「高ボラティリティ下落」「レンジ」の3状態に分類し、各レジームに最適な投資戦略を切り替えるレジーム依存型戦略のパフォーマンスを検証した。モデルの入力データはTOPIXの日次リターンとボラティリティの2変数とし、パラメータ推定にはBaum-Welchアルゴリズムを使用した。2005年から2022年までのアウトオブサンプルテストの結果、レジーム依存型戦略(上昇局面ではフルインベスト、下落局面では現金化、レンジではマーケットニュートラル)は、バイアンドホールド対比で年率2.8%の超過リターンと最大ドローダウンの50%削減を実現した。ただしレジーム判定のラグが1〜3日存在するため、転換点近辺での誤判定コストについても詳細に分析する。