作成日:2023年7月月16日

空売り比率の極端値と相場の転換点に関する実証分析

東京証券取引所が公表する空売り比率の日次データについて、極端に高い水準(上位5%タイル)または低い水準(下位5%タイル)が観測された後の市場リターンを検証した。空売り比率は市場参加者のセンチメントを反映する指標として注目されており、極端な高値は弱気の極みを、極端な低値は楽観の極みを示す逆張りシグナルとして解釈されることが多い。分析期間は2008年以降の15年間で、対象指数はTOPIXとした。結果として、空売り比率が上位5%タイルに達した翌週のTOPIXリターンは平均+0.8%と有意な正値を示し、逆張りシグナルとしての有効性が確認された。一方、下位5%タイル後のリターンは統計的に有意な負値は示さず、非対称な構造が明らかとなった。