定量分析やシステムトレードの信頼性を損なう最大の要因のひとつであるルックアヘッドバイアスについて、実務の現場で遭遇しやすい具体的なパターンを分類し、それぞれに対する排除手法を整理した。ルックアヘッドバイアスとは、実際の投資判断時点では入手不可能だったはずの情報をバックテストに組み込んでしまう誤りであり、決算データの確報値使用、株式分割調整の遡及適用、指数構成銘柄の生存者バイアスなどが代表的な発生源である。本稿では各バイアスの発生メカニズムを具体例とともに解説し、ポイントインタイム・データベースの構築方法、リバランス日のラグ設定、ユニバース定義におけるフリーフロート時価総額基準の適用タイミングなど、実装レベルでの対処法を詳述する。