作成日:2025年11月月21日

セクターローテーションの定量的把握と先行指標の検討

業種別ETFの資金フローデータおよびリターン推移を用いて、セクターローテーションのパターンを定量的に捕捉する手法を提案する。対象は東証33業種のうち流動性の高い上位20業種とし、過去10年間の月次データを使用した。各セクターの相対モメンタムを3ヶ月・6ヶ月・12ヶ月の複数タイムフレームで算出し、ローテーションの遷移確率行列を構築することで、景気サイクルにおけるセクター間の資金移動パターンを明らかにした。さらに、景気動向指数(CI)の先行指数、長短金利差、銅金レシオ、ISM製造業指数など複数のマクロ指標との先行・遅行関係をグレンジャー因果性検定により検証している。分析の結果、長短金利差の変化がセクターローテーションに対して2〜3ヶ月程度の先行性を持つことが統計的に支持された。本稿ではこれらの知見をもとに、実務で活用可能なセクター配分モデルの枠組みについても試案を提示する。