備考
このレポートでは、TradingViewのH1タイムフレームのデータを用いて、Openから高値(UPの場合)または安値(DOWNの場合)までの騰落率を計算し、0.5刻みで「0〜0.5%」「0.5〜1%」「1〜1.5%」「1.5〜2%」「2〜2.5%」「2.5〜3%」「3%〜」の7つのカテゴリに分類した。
次に、各カテゴリについて、「高値または安値を付けた後、最終的にどこまでOpenに戻ったか」を測定した。UP時は高値からOpen方向への戻し、DOWN時は安値からOpen方向への戻しを対象とし、終値までの間で最もOpenに近づいた値を採用した。Open価格まで戻した状態を100%戻しと定義し、0%から100%の間を25%刻みで4段階に分割してグラデーションで表現した。グラフの色が赤が強いほど100%戻しに近いことを示し、青が強いほど戻せずにその日を終えたことを意味する。
なお、本分析では、当日が最終的に上昇日となるか下落日となるかは事前に判別できないため、日単位での方向性による分類は行っていない。そのため、同一日にOpen価格より上方向と下方向の値動きが双方発生した場合、それぞれを独立した事象として「UP」と「DOWN」の両方に記録している。この結果、集計上のデータ件数は実際の営業日数と一致しない場合がある。
以下に、この検証を行ったユニバースのティッカーおよびOpen、Closeの時間(UTC+9)、検証期間を記す。
対象ユニバース
| ユニバース | Open時間 | Close時間 | 開始日*¹ |
|---|---|---|---|
| NK225M | 08:45 *² | 翌 06:00 | 2022/02/09 |
| USDJPY | 夏:06:00、冬:07:00 | 夏:05:00、冬:06:00 | 2022/01/04 |
| ES, NQ, YM | 夏:07:00、冬:08:00 | 夏:06:00、冬:07:00 | 2022/01/03 |
| MAGS | 夏:22:30、冬:23:30 | 夏:05:00、冬:06:00 | 2022/01/03 |
| NVDA, AAPL, GOOG, MSFT, META, AMZN | 夏:22:30、冬:23:30 | 夏:05:00、冬:06:00 | 2022/01/03 |
注記
*1 終了日は一律 2026/02/10
*2 NK225Mは定義上のOpenは17時だが、日本の指数のため8:45をOpenとして採用している。
* TradingViewの仕様により、H1データでは時刻表記と実際のOpen/Close時刻が一致しない場合があるが、価格データ自体は一致しているため分析上の問題はない。
考察
全体として読み取れる特徴は一つで、まず大前提として、Openからの最大乖離は値が大きいほど件数は少なくなる。そして、Openへの戻しに関しても乖離が大きいほど戻す割合も少なくなっていくことがわかる。0〜50しか戻さない割合VS50〜100戻す割合を比較した時にばらつきがあるが、いずれも1〜2%の乖離より乖離しない場合において戻す割合のほうが多いことが確認できた。
なお、乖離が強い場合はその分戻しが低い傾向にあるが、件数がまれであることを考えると、総じてOpenへ戻す割合のほうが多いことがわかる。株式は3%以上の乖離が多いことからボラティリティーがIndexよりも高いことがわかる。そして、上昇バイアスがかかりやすい個別株でも2%前後からOpenへ戻す割合のほうが多いことが確認できる。
また、USDJPYに関しては、通貨ということもありボラティリティーは他と比べて低かった。そのため1〜1.5%の乖離より下でOpenへ戻す割合のほうが多いことが確認できる。よって、今回の検証では、どのユニバースでもボラティリティーの差はあれど、そのボラティリティーに適した水準でOpenへ戻す割合のほうが多いことが確認できる。
なお、全体の割合でOpenへ戻す割合のほうが多いことが確認できることは明らかなため、言及は省略した。