国内上場ETFの基準価額(NAV)と市場価格の乖離率(プレミアム・ディスカウント)を日次でモニタリングし、乖離の発生パターンおよび裁定取引の実務上の留意点を整理した。対象は日経225連動型、TOPIX連動型、セクター型を含む主要30本のETFで、分析期間は2019年以降の期間である。乖離率の時系列分析の結果、流動性の低いセクター型ETFでは恒常的なディスカウントが観測され、その幅は平均で0.3%〜0.5%に達する場合があることが確認された。一方、日経225連動型ETFの乖離は概ね0.05%以内に収束しており、指定参加者による裁定メカニズムが有効に機能している。乖離率が一時的に拡大するイベント(大引け前のリバランスフロー、SQ日、海外市場の急変動時)を特定し、各イベントにおける乖離の持続時間と収束パターンを詳細に分析する。